2023年2月10日金曜日

「海と陰影」2018


鞆の浦散歩の情景。
綿津見神に誘われ海へと向かう小道。

奈良県出身者ゆえ、御多分に洩れず海は非日常の場所。岡山県に引っ越す時、遂に海アリ県へ移住だ!と思ったけれど、瀬戸内海へも日本海へもほぼ等距離の県北エリア。海との縁は無いみたい。これからも海は特別な場所。海を見る度、人一倍はしゃごうと思う。


2023年2月9日木曜日

ひとこま奈良



自分のウェブサイトにて、イラストと短い文章で奈良のあれこれを紹介する『ひとこま奈良』というページを設けています。
https://www.noragaro.com


コロナ以降の観光自粛、私自身奈良に全然帰れていないなど気分の盛り下がりもあり、完全に掲載ストップしてしまっていますが、まだ描きたいネタはあるので気が向いたら再開したいとは思っています。唐招提寺御影堂の拝観も今年再開した事ですし。

上のイラストは2015年春日大社の式年造替の年に後殿が140年ぶりに公開され、その際に拝観した磐座。初公開だったそう。水晶のような形の磐座が漆喰で塗り固められ、中途半端な場所にあり、春日大社の本体を見た様でゾクゾクした。撮影禁止なのでその場でスケッチしたものを整えたのがこのイラスト。

下のイラストは法隆寺上御堂(かみのみどう)にいた餓鬼がモデル。こちらもスケッチより。上御堂の特別拝観日は毎年11月1〜3日。上記磐座のことを思うと拝観難易度低く感じるけど年3日…。ただ、この3日間に行けば夢殿や大宝蔵院も公開中なので訪問日としてオススメですよ。


 

2023年2月7日火曜日

「青色」2022


青色を集めるアオアズマヤドリがモチーフ。どういうつもりでアオアズマヤドリは青色ばかり集めるのか、その真意を知りたいものです。美しく飾るという感覚を持っているのか。鳥の歌声や求愛ダンスも、美しさの基準があるのか。
美しさを求める行為がヒトだけの営みでなく、他の種も生きるために必要と感じているなら面白い。

色画用紙を切ってコピックペンで彩色、イラストボードに貼り付け。デフォルメ修行のため一度いつものノリでイラストを描いて、それを見ながらコラージュを制作。


2023年2月6日月曜日

「ごあいさつ」2021



犬や猫が何もないところをじっと見ている時は、何か見えるか聞こえるか、匂うか感じるか。何かしらそこにあるんだろうなと思っている。
生きている間に紫外線の色が見えるようにならないかな。見えない色を想像するのは至難の業だ。

モチーフは鞆の浦の路地裏を歩いている時に出会った猫。スクリーントーンを貼ってPCスキャン、少しいじってプリンタで出力した上にコピックペンで彩色。

まだ奈良に住んでいた20代の頃、気になる展示があればなるべく行くと自分に課していたので、夜行バスで何度も東京に通った。その頃、広島県福山市にアールブリュットの美術館があると知り、すぐに行く事に決めた。大好きなんです、アールブリュット。
遠いからしゃあなしで一泊するか…と行ってみたら鞆の浦がとてもいいところで。しょっちゅう遠征していたけれど、都市部にて箱から箱への移動ばかりだったので、こんなに色のある町への旅らしい旅は久しぶり。仙酔島へ渡る海ほたる鑑賞ツアーにも参加した。すごく良かった。ちょっと今まで、箱ばかりめがけ過ぎていたかもしれないと思った。

 

2023年2月4日土曜日

「起点」2021



熊野古道 小辺路(こへち)の和歌山県八木尾バス停付近からの登口。
イラストを描く時はいつも線を書いてから色を塗っていくけれど、今回は下書き無し、コピックペンで面で描いていこうという試み。最後にアクリルガッシュの白でハイライトを拾った。

平安から室町あたりの中世期、熊野は日本最大の霊場であり、貴族から庶民まで盛んに熊野詣を行った。紀伊半島に点在する霊場を繋ぐ道が熊野古道である。
その中の高野山から熊野本宮大社を繋ぐ道は小辺路と呼ばれ、私は友人と小辺路の一部を歩いた。
具体的には奈良県十津川村の果無峠登山口から和歌山県田辺市の「道の駅奥熊野古道ほんぐう」まで。
10kmほど山道を歩いて、舗装された道路に初めて出るのが八木尾。登山道から道路に下りて振り返ると、来た道は一気に異世界に入って行く雰囲気漂う入口で、印象的な佇まいだった。
 

2023年2月2日木曜日

「鳥よ花よ」2014


祖母が生けたお正月用の花の中に一際華やかなものがあり、それは極楽鳥花だと教えてもらった。そう聞いて見ると確かにもう鳥にしか見えない。葉っぱそっくりのコノハムシとか、アリやハチらしきものを乗っけているツノゼミとか、面白くて好き。


  「鳥のいる花」2015


奈良県御所市にある高天山野草園でエビネランを見て、きれいだなと近づくと、そこには鳥が。また花に鳥がいた!と嬉しくなって絵を描いた。

 

2023年2月1日水曜日

「令月風和」2020

  


タイトルは「れいげつかぜやわらぎ」と読みます。新元号記念に描きました。


『初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。』
(しょしゅんのれいげつにして、きよくかぜやわらぎ、うめはきょうぜんのこをひらき、らんははいごのこうをかおらす。)
大伴旅人による清く美しい文章。
この後、旅人の邸宅で酒杯を酌み交わしながらみんなで庭の梅の歌を読もう、と続く。
万葉集に掲載されるそれらの三十二首を読んでみると…もっと後の時代の「お見事!」な歌を色々と知っているゆえに、なんというか素朴な歌ばかりに感じて…失礼ながら読み終えた感想は、「柿本人麻呂ってやっぱりセンスが突出してるんだな…」。
「梅の花は散りすぎる事なく庭に咲き続けて欲しいよ」
「梅の花は今は盛り、みんな髪に挿そうよ」
とかこれぐらいの内容なんです。
しかし、俺のセンスを見せつけてやるぜみたいなギラつきを感じず、宴会の楽しそうな様子は浮かぶ。この気楽な歌会(※個人の感想です)、これぞ風流という気もしてきた。